記念日

朝八時から散歩へ出かける。ひんやりした空気がだんだんあたたまっていくのを感じる。藤の花が綺麗だった。後で写真を見返して、朝の光がいちばん好きだと思う。
午後からはカモシカ雑貨店のやちむん市へ行き、お椀とマグカップを買う。偶然どれも同じ窯のもので、その窯の名前を尋ねて教えてもらった。けれどもその窯は個人の名前よりもやちむんという焼き物の種類自体を知ってもらいたいという理由からあまり名前を公表していないらしい。帰りにグーグルで検索したけれど出てこなかった。インスタのアカウントは見つけたけれど、フォロワーは8人だった。
大きな流れの中でいかにして個人として名をあげるかという考えが重要だとされているこの時代においてこんなことがあるのかと思う。まあでも自分が知らないだけで、知る人ぞ知る層になってくるとどのジャンルでもこういうことはままあるのかもしれない。実際、雑貨店の方々は知っていたわけだし。
大きな流れに溶け込んで、本当に好きな人だけが自分の名前を知っているというのは、いいなあと思った。そこに至るまでは大変そうだけれど結構理想かもしれない。
今回の書籍掲載にあたっても、同人誌を買ってくださっているのに書籍も買ってくださる方がいて、本当に嬉しい。そういう方を大切にしていくこと。そして自分が心からしたいとと思うことをすること。そうしたらあとは自然と向かっていく先に流されるだけなのだと思う。
やちむんは宝石を溶かしたような色が鮮やかで綺麗。南国という感じ。島の強く明るい陽射しを思う。心の弾む買い物だった。今日を一生もの記念日に制定し、マックでミルキーのシェイクを買って帰る。

ルールを守る人、ルールの隙をつく人、それを咎める人。この国は、政治を先生にした大きなクラスだと感じる。中学や高校のクラスの雰囲気を思い出す。ただ黙って時が過ぎるのを待っていた私は、これからどうすべきか答えを持っていない。けれどもこの国に卒業はないから考えなくてはいけないと思う。

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