モノレールに乗って空を横切る。日差しが少し弱まって、風が肌に冷たいこの季節がいちばん好きかもしれない。

小学生の頃の運動会の練習とか、学生時代に好きだと言えないまま会えなくなった人のこととか、意思なんて関係なく、何の脈絡もなく、頭の引き出しからいろんなことが出てきては高くなった空に消えて、次に立ち止まったときにはもう思い出せないでいる。もしかしたらもう二度と思い出せないかもしれないし、いつかこんな風に突然やってくるかもしれない。

覚えていようとすることは結構しんどい。覚えていようとしていなくても思い出せるものがあることに安堵する。

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