知ること

水上文さんの文芸季評が切れに切れており、ほんとうに面白いし、しっくりくるし、感服する。そして読み終える頃には必要に急かされるでなく、自然と、これ読みたいなという作品がいくつも見つかっている。強い言い方(というのは少し違うような気がするけれども)でも素直に受け取れるのは、根本が誠実だからだと思う。


こうなるためにこれを読むみたいな、体系的な勉強の読書をすればもっと早く、もっと上手い小説が書けていたのかもしれない。けれども今の自分には、このスピードでないとなれなかったとも思う。


今にしてみれば、ああ書くことで傷ついた人がいただろうな、無知無理解だったなと思う部分が、SNSや日記だけでなく、小説にもある。謝りたい人も浮かぶ。仕事をしながらそのことをずっと考えていた。

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