豪雨

声が聞こえないぐらいの雨だった。しゃべらなくてもよくなるから、こういう雨がわたしはわりと好きだった。
肩が濡れるとか、靴に水が溜まるとか、そんなのは些細なことだった。
でも今は話しかけたい人しかいないし、服が濡れると後々たいそう面倒だから、わたしは雨が好きではない。

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