いちにち

明け方の風は知らない場所から吹いてくる
打ち捨てられた自転車は誰も待っていない
昨日には戻れないことを知るまどろみの午前
転んで散らばる花びらの五線譜
かさついた昼下がりにも夢はみれる
ひかりのようなのど飴を三つ舐める
暮れなずむ街の片隅で紅潮する頬
駆けのぼるより駆けおりるほうがいい
地面に撒かれた星を拾う夜中
振り向けば画面越しのあなた
うつ伏して眠る

私のまま私じゃない人生をやり直したかった

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