誤りではない

母校でゼミの先生が講義をされるということで友人とホームカミングデーへ行く。その後は学園祭をまわってカフェで数時間喋り続けた。幸せな時間だった。別れた後、友人たちから「幸せだった」というメッセージが届いた。

先生の講義を聞いているあいだはずっと、好きなものと自分だけの世界に身を置いている感覚に包まれていた。そして隣には友人がいて、ときどき眠いなと思ったりして、好きは複雑な味をしていたことを思い出す。ずいぶんと長い間、好きはまっすぐにして、雑味があってはいけないと思っていたなと思う。好きなもの、直に言葉を交わすまわりの人。それで成り立っていた世界には戻れないけれども、帰る場所はここだと思う。

今だけを見ていたら誤ってしまう。

0コメント

  • 1000 / 1000