恋と煙


変わっても、大切なものは残っていくから――。


百には一歳年下のいとこ、七がいる。百は幼い頃から七に何度も告白されてきたが、そんな七のことを子どもだと言いあしらっていた。百が京都の大学に進学し一年が経った頃、二人は同じ部屋で暮らすことになる。

共同生活が始まってしばらくした頃、百は部活の先輩である三葉に惹かれるようになる。三葉と週に一度、銭湯まで歩き、煙草を吸うのを見届けるということを繰り返す百だったが、近づくたび三葉との間には埋められない距離があることを知る。一方、七は三葉に恋をする百に気づきながらもずっと耐えていた。そんな七に百は次第に自分を重ねるようになる。


― 第26回電撃小説大賞二次選考通過

― マイクロマガジン社×エブリスタ「ことのは文庫ライト文芸賞」最終候補


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エブリスタ:https://estar.jp/novels/25704134

pixiv:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13636559

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収録書籍:『それから 京都的恋愛短編集』

https://rinrinring.booth.pm/items/2610719

※web版を加筆修正し、コラムを加え掲載しています。

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