こぶしのおはぎ

いつも河原町駅を使うものだから、京都タワーと久しぶりの再会。そして三十うん年の歴史に幕を下ろすという駅前の電光掲示板を見納め。
そこからまっすぐ、京都タワーの東の通りをずっと進んで、左に折れたところに松屋製菓はあります。
のれんには極太の筆文字書体で「おはぎ」の文字。
店の前には名物おはぎのレプリカが。

店内に入るとディスプレイには季節のお菓子が少々。向かいの棚には古美術が並べてあり、その奥でお店の方たちが机に座って事務作業をしていました。

いろんな国の沢山の人たちが行き交い、いくら時が経てども1ミリも動かないバスが連なっていた烏丸七条も、この日は見渡してみても信号待ちをしているなかに旅行者と思しき人はおらず。車はすいすいと目の前を通っていっていました。
移り変わるスピードがひときわ速い京都駅前で、ここはずっとこうだったんだろうなと思う、そういう静けさがディスプレイに、古美術に、お店の人たちに積もっていました。

おはぎは両手のこぶしを合わせたぐらいの大きさで、まるで一つの生き物のように見えてくる。これ一つでお昼ごはんになるぐらいのボリュームがありました。見た目に反してお餅は小さめ(といってもふつうのおはぎと同じかそれより大きいと思う)で、つぶあんがたっぷり。

温かい知覧茶と一緒にいただきました。甘くて美味しい、あんこを味わうおはぎです。

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