朝井リョウ『正欲』

朝井リョウさんの「正欲」を読む。重いパンチを繰り出し続けるような文章の連なりに自身の想像力の無さを突きつけられる。

そのパンチのラインは鋭く、狡猾さや驕りからは遠く、愛に裏打ちされていて、そういう人間という生き物に正対している朝井さんの姿勢が好きだなあと思う。

読み終える前と後で少し世界の見え方が変わっていて、だから小説を読むのが好きなんだよなあと、全然ハッピーな話じゃないんだけど幸福な体験だと思った。

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