ゼロ年代の覚え書き

今週のタクティーの10minミックスはアニソン特集。一昨日の90年代、昨日のゼロ年代、今日の10年代といいすべて懐かしい。

ゼロ年代後半あたりからいわゆる邦ロックの売れ始めのバンドがアニメの主題歌に起用され、それを聴いて思春期を過ごした私は軽音楽部に入部するわけだけれども、同期にはそれ以上にアニメ好きな子がたくさんいた。一つ上の代もそういう先輩はいたけれどもわたしたちの代より数は少なかったし、さらに一つ上になるとあまりいなかったように思う。逆に私たちより一つ下がるとその傾向は強くなった。あの頃はまだみんながみんなアニメを見ていなかったというか、見ていたとしてもアニメ好きを公言していなかったというか、アニメ(漫画やニコ動含め)好き=オタク(まだオタクがいいイメージで使われていなかった頃のことだ)という雰囲気が残っていて、先輩の代はオタクとそうでない派の派閥のようなものがあった(しかしそうでない派の先輩にもアニメ好きで「自分はオタクだから」と言う先輩はいて、この時代のオタクの定義は(今もだけれど)難しいと思う)。「恋は戦争」をコピーした先輩はコピー元をおおっぴらにはしなかった。一方、一つ下の年代は初心者も玄人も皆好んでアニソンをコピーしたりしてそういう意識はほとんどなかったように見えた。自分はオタクがオタクでなくなっていく過渡期にいたのだなと遠くまできてやっと手で触れるように分かった(この過渡期にけいおん!が流行ったのは必然的とも思う)。そして自分はそうした大きな流れの一滴だったということ。

今はアニメを見ていることが当たり前になった世代の人たちが作った音楽がまたアニメの主題歌に起用されている。明日の20年代のミックスも楽しみだ。

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