小手鞠るい『放課後の文章教室』

「早春恋小路上ル」(著者の自伝的小説)を読み、小手鞠さんの実直な文章と人柄に惹かれ手にとった1冊。こんな方が書かれるのだから文章読本も自分の考え方に合ったものだろうという予想はあたり(かなりおこがましいが)、曲がりなりにも3年ほど小説を書いてきて得た実感が文章になって目の前にあると思った。小説以前の、言葉に対する考え方も共感する部分が多かった。久しぶりに作家単位で読みたいと思う作家さんに出会えて嬉しい。

いじめに対するきみの意見。それが、きみの書いた作文を構成している、全ての文章、全ての文に生えているべき根なのです。P73


きみが文章を書くときに使ってもいいのは、きみがそのことばの意味を「ぼくはこう理解している」と確信できる言葉に限る、ということです。P77

上記は、小説を書くとき毎度気をつけているけれども、なかなか完遂できないでいること。

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