個人的なこと


島田潤一郎さんの『本屋さんしか行きたいとこがない』読み始める。以下のまえがきに大いに共感する。

“たいせつなのは、個人的なことだ。その人にしか感じられない喜びや悲しみ。あるいは、ほかのひとからすればどうでもいいような人間関係。そういうものが守られなければいけないのだと思う。”

ウェブ上に毎日日記をつけ始めて1年以上経った。個人的な紙の日記も10年以上つけている。それはもう、ご飯を食べて眠るのと同じく、当たり前のことになっている。けれどもときどき、なぜ毎日日記を書いているのだろうと思うことがある(これが食事や睡眠とは違うところ)。その都度、それらしい理由を考えたりする。そしてすぐに忘れて、また日記をつけ始める。

この文章を読んで、私は守りたいものを日記に書きつけているのかもしれないと思った。守りたいものを忘れないように書きつける。それははじめて思い至る理由だった。

日記を本にしたいと思ったことはあれど、こんななんでもない自分の、個人的な日記を誰がお金を払って読んでくれるのだろうと思い、ではコンセプトを決めればいいのではと思うものの、それは自分にとって日記ではなくなってしまうというジレンマが生じいつも諦めてきた。だから「個人的なことがたいせつだ」というフレーズに救われた。

この日記を自然に、形にすること。値段をつけるのがハードルになっているのであれば、フリーペーパーにしようかと思いつく。今年中に形にしたい。

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