連休前

私はこてんぱんにやっておきながら「これからも仲良くやっていきましょう」で締める仕草が本当に苦手だ、気持ち悪さすら覚える。これは強いものにしかできない仕草と思う。

無意識の「こうしなければいけない」に気づき、離れていく作業。それは今まで築いてきたものを崩していくことと同じように思う。それでも残るものが死ぬまで握りしめているものなのだと思う。

小説教室に通うことを考えはじめる。それにしてはどういう方向のものを書きたい、ひいてはどういう先生に師事したいかが自分でもあまり掴めないので踏ん切りがつかずにいる。しかしコンスタントに書くということを誰かの力を借りてやりたいという気もする。

明日は朝一番の電車で実家へ帰るので子どもと一緒に大きな駅へ行き、母親へのプレゼントを買い、商業施設内のレストランで晩御飯を食べる。そこは子どもがお腹にいるとき、健診の後よく行っていたところだったから、不思議な気持ちでお子様ランチを食べる子どもを見ていた。窓際のソファ席から夜の街を見ながら食べた。ロータリーにバスが来るたび「バス!」と教えてくれた。

帰り、自転車でロータリーを横切る。さっきまで晩御飯を食べていた席を見上げる。何分か前の私たちがいた。もう戻ることはないのだなと思う。「ご飯の食べたところ」と後部座席から子どもが言った。

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