茂庵と京都本屋巡り
久しぶりの京都へ。開店と同時に茂庵へ行くも「かなりお待たせすると思います」とのこと。結局2時間ほど待つ。
待合室に置いてあった豊原エスさんの『white film』を手に取る。屋外にあった椅子に腰かけて開く。木漏れ日がページのうえで揺れる。緑、ひかり、緑。こういうとき、こういう場所で読むのは詩があうなと思う。その後は持参していた『冴子の母娘草』を。吉田山の山頂で読書なんてもう二度とすることはないだろう。
こんなことをしている暇があったら、これをしなくては。そんな焦りがもうずっと心の癖のようになって、行き詰れば浅いなと自己嫌悪に陥る。このひとときでそれがリセットされるなんてことはないんだけど、そういう自分を天から見下ろす機会になった。徐々に癖づいていったのであれば、徐々にほどいていくこともできるだろう。ひかりのような時間だった。
山を下りてからは善行堂へ。詩集に心が寄っていたので尾形亀之助の『美しい街』を買う。出町へ移動しcavabooksで「シモーヌ」の日記号を。その後は、エルカミノ、誠光社、レティシア書房へと寄るも、家に積読がまだまだあるので棚を眺めて終わる。誠光社は欲しいものが次々出てくるので我慢するのが大変だった。そしてそこで善行堂でお会いした方と再び出会う。本好きが辿る道は同じ。京都へ行けば知り合いとこうして偶然会ったものだけれども、それももう近頃はない。私が気づいていないだけなのかもしれない。
ビブリオテックハローで夕食。松彌の金魚玉とツバメをお土産にして帰宅。
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