舞いあがれ!(第5週)

今日の「舞いあがれ!」。営業成績が振るわない貴司くんが詩を書き、それを又吉が後押ししているシーンにジンとくる。苦しいとき文学に手をのばすのは逃げではなく、むしろ肯定されることだということが自然に描かれていて。朝ドラの重要な要素の一つに、視聴して「今日も一日がんばろう」と思えるかどうかというのがあるなと思う。

他にも「舞ちゃんにはパイロットの才能がある」とか「舞ちゃんの頑張りを見て刈谷先輩が戻ってきた」とかいう展開じゃないのもいい。舞ちゃんは身の丈にあった努力を地道に続けるし、刈谷先輩はそれまでの同期との信頼関係の積み重ねがあったから戻ってくる。登場人物みんながそれぞれの人生(生活)をやっていて、たまたま舞ちゃんがフォーカスされているというスタンス。主人公特権行使しまくってても面白いものは面白いけれど、好きなのはこういうタイプの話だなあ。

あと舞ちゃんを男性陣が「かわいい」とコソコソ言ったりチヤホヤしたりするシーンや、飛行機好きの舞ちゃんを女性陣が「変わってるよね」と言ったりするシーンがないのもいい。社会的な男女の差が及ばないでいた学生時代のフラットな人間関係(人によりけりと思うけど)を思い出す。

主人公特権行使しないのに(だからこそ?)、不自然なくらい恋愛要素がないのに(だからこそ?)うけている(ように私には見える)。舞台は平成だけれどまぎれもなく2022年のドラマと思う。

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