好きなもの

暖かくなってきたので久しぶりに自転車通勤に戻る。何十回、何百回と通った道だけれども、全然知らない寺の名前が彫られた石碑があることに気づく。なにもなくともここらすべて歴史で私は歴史の上を歩いている。そういう感覚が好きだった。だからあの街が好きだった。

四月一日の、まあたらしさに浮いた足もそろそろ地面に着きはじめる。くり返しに戻り初夏を待つこの季節もそんなに嫌いではない。

0コメント

  • 1000 / 1000