宮田眞砂『夢の国から目覚めても』

「夢の国から目覚めても」を朝の電車で開き、昼も帰りもスマホも触らず読み続け読み終える。様々なキャラのうち誰かのどこかに共感すること、それはときに他の誰かのどこかを傷つけることと同義になる。百合をめぐる現実を描きながらも読後は多幸感で満たされる。肯定する力の強さを知らせてくれる。私もこの物語を肯定したいと思う。
自分が作品を好きになる基準において、真摯さを感じられるかどうかということがわりと大きなウエイトを占めていることを実感する。そして「夢の国から目覚めても」はとても真摯な作品だった。

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