今日がインフィニティ

テナーの新曲をきき、えっちゃんのMVを観る。ハッピーな一日。特にえっちゃんの「今日がインフィニティ」はぐっとくるものがあった。

チャットモンチーが描く主体(女の子)は、えっちゃんとくみこんの歌詞の違いはあれど、いつも私自身を見つめている。誰かへの思いを吐露していてもそれはあくまで吐露であり「誰かへ捧げる歌」ではない。痛いぐらいの誰かへの思いを抱えながら、それは私が見ている景色の中に溶けていく。それはとても日記的で、だからチャットモンチーはいいなあと思う。そこを越えたのがあなたへ宛てた「Last love letter」だと思っているのだけど、これもめちゃくちゃ好きなので、まあ結局ぜんぶ好きなのかもしれない。


「今日がインフィニティ」も日記的魅力がある一曲だと思った。曲中には“解散できないようにもうバンドは組まない”というフレーズがある。「完結」といって清々しくチャットモンチーを閉じたえっちゃんは、もちろんそれはそれとして本当なのだけれど、悲しみを抱えたえっちゃんも間違いなくいたのだと思わせるこのフレーズに、私のようなファンは泣いてしまうのである。でも当人は泣かせる気はない。だってこれはあくまでパーソナルな日記だから。


「現代思想」の「〈恋愛〉の現在」に収録されている「もう誰かと恋愛することはないと思うけれど」において清田氏は「チャットモンチーは過去を携えながら前いに進み続けている」と語っているのだけれど、それは今も現在進行形なのだと思った。

先日カネヨリマサルについて、こういう文脈が生きていて、それを支持する人がたくさんいて嬉しいと書いたけれど、文脈のおおもとであるえっちゃんがこうしてこれまでをベースにのびのびと前へ進んでいるのをみれることもまた嬉しい。私には人生の先輩が沢山いる。

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