余裕のなさ

今日は朝から子どもと図書館へ行く。いつも買い物のついでにいくものだから絵本コーナーは入口あたりしか見ていなかったのだけれども、今日はぐるりと一周してみた。

円形になった本棚があったり、名作絵本コーナーがあったり、新着図書のカバーが掲示してあったり、子どもコーナー独自の展示があったり。今まで何度も訪れてきたけれども一つも目に入ってなかった。(ちなみに君にぴったりの本を紹介してくれると言うロボホンがいたのだけれど子どもは怖がって泣いた。)

最近読んだ西加奈子さんの『夜が明ける』で、過重労働で精神を患った主人公が元同僚の言葉をきっかけに外出する場面に「何年も住んできた街なのにこんな場所があることを知らなかった」というモノローグがあるのだけれど、近くにあるものの仔細を知らずに過ごすということはつまり心の余裕のなさなのだと思う。

いつも、こんなことしている時間があればあんなことができるのにと思ってしまう心の貧しさ。けれどももうずっとそんな過ごし方をしている。

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