青山美智子『月曜日の抹茶カフェ』

思い出したのは、縁というのは一滴のしずくが波紋を広げそれが他のしずくたちとぶつかり影響しあうようなものだと教わった仏教学の講義。一つの波紋が次なる波紋にぶつかり、また次の波紋にぶつかって。縁のバトンをつないでいく様を12カ月12話で描いたこのお話は抹茶というモチーフに違わず一期一会な物語でした。


それにしても青山さんは核になるエッセンスをどれだけお持ちなのだろうと思う。それを効果的に響かせてモチーフと絡める手際もすごい。「お探し物は図書室まで」を読んだ時も思ったけれども、こんな自分にもお仕事頑張ろうと思わせてくれるという意味で、これはお仕事小説だなと思う。

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