池田彩乃『別の星から降ってきたみたいだ』

池田彩乃さんの『星渡りの便り 別星号』に入っていた『別の星から降ってきたみたいだ』読み終える。目に映る情景と心象がそのまま切り取られて、紙のうえに丁寧に貼り付けられている。なんて嘘がないのだろうと思った。過去から届くひかりは別の星から降ってきたひかりだった。

中高生の頃、個人サイトに詩と日記のあわいのようなものを書いていた。ガラケーで写真を撮って貼り付けていた。そのころの「書くこととは」とか考えずにただ書いていた感覚が心のうちにかえってきた。

個人サイトのままではどうにもならないと思っていた。なんの作品にもならないし、誰にも認められない。だから自分から見えない誰かへあわせにいっていた。けれどもそれももうおしまいだとこの本を読み終えたとき思った。
言葉のままでいい。磨く方向もそのままでいい。そのころの私と今の私はそう変わらない。

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