2022.12.30 16:232022年に読めてよかった本10冊2022年に読めてよかった本10冊について書こうと思います。といっても過去に書いた記事の再掲かつ下半期ほとんど本を読めなかったので上半期とあまり変わりません。以下ベスト10(読んだ順)です。1. 永井玲衣「水中の哲学者たち」2. 若松英輔「本を読めなくなった人のための読書論」3. 島田潤一郎「古くてあたらしい仕事」4. 山本 善行,清水 裕也「漱石全集を買った日」5. 池田彩乃「発光」6. 年森瑛...
2022.12.28 15:00Kindleで書籍を販売開始しました過去の同人誌『あのころ 京都的少女短編集』『それから 京都的恋愛短編集』をKindleで販売開始しました。『あのころ』は百合/青春、『それから』は男女、女性同士の恋愛を描いた連作短編集です。こうして電子書籍化したのは、発行から2年経った今でも感想を伝えてくださる方がいたからです。紙版を手に取ってくださった皆さま、あらためて心からありがとうございました。
2022.12.26 14:24出入りの自由な庭なんとなく過去の自分の日記を読み返してみて、なんてくだらないのだろうと思う。そして飾りと本音の縫い目の粗さに顔を覆いたくなる。書いているときはぜんぶ本当だと思っているのに、遠くに来て眺めてみたらそんなことはないと気づく。人の目にふれる場所で書くということはそういうことなのだと思う。...だからというわけではないけれど、日記は毎日書いて、でも書けない日は無理をせず……という感じでいこうと思っています...
2022.12.24 15:53かくこと子どものための絵画教室のようなものに行く。最初、一人一人名前を呼ばれて前へ出て、自分の名前と年齢と欲しいプレゼントを言うシーンがあった。普段子どもは知らない人の前では絶対喋らないし、私なしに、一人で前へ出ていくことなんてできないだろうと思っていたので、他の子たちがきちんと返事をして大きな声で欲しいものを言うのをすごいと思いつつ、ハラハラしながら見ていた。「いい答え」が用意できていないのに自分の発表...
2022.12.20 15:00デジタルブックに短編が収録されます京都市北区より発行されるデジタルブックに短編「夏が来た」をご掲載いただけることになりました。公開は2022年12月27日(火)です。ご覧いただけると嬉しいです。
2022.12.18 15:09鎌倉殿の13人(最終回)終わってしまった鎌倉殿。終わって2時間ほど経つけれども、言語化できないししたくないという、本当にすごいものにであったときの幸福な感覚がまだじわじわ続いている。忘れたくないことだけ書き殴っておこうと思う。小四郎は自らが手を下した者たちの名前を真面目に覚えていた。その真面目さゆえ、生きながらえる薬を政子から与えてもらえないという報いを受ける。それは小四郎に手を下された者たちが政子を通して行った報いでも...
2022.12.17 12:47刺激と興味某キャラクターのコンサートへ行く。夏冬毎度、これで4回目。前回の夏公演で大きな生き物のバルーンが出てきて泣き叫んだのを覚えていたらしく、幕間になるたび「外に出る」と言って泣く。上演中は真剣に観ていたけれども(真顔で踊り小声で歌っていた)。もうここに来るのは最後になるかもしれないと思いながら観ていた。そう思うと、子どもにまつわる行事というのはいつか必ず終わり、しかもその終わりはいつやって来るか分から...
2022.12.16 13:54書き留めたい瞬間昨日、子どもが熱を出したようなので今日は休み。仕事も休む。とはいっても今日になると熱もないし、薬もすでに処方されたものがあり、なにより本人が元気なので普通に過ごす。平日朝九時の公園は誰もいなくて、冬の朝日は意外と眩しいのだなと思ったりした。椿の花がたくさん地面に落ちていて、つぼみを観察する。「朝になったら咲くよ」と子どもは言う。夕方のEテレでそれは椿でなくサザンカだと知る。サンタさんに手紙を書いた...
2022.12.15 14:23習慣一日の過ごし方を考え直してみたり、詩を書いたり、あらためて写真を見返したり。カメラを買って4年ほど、個人用なのか公開用なのか曖昧な写真ばかり撮ってきたなと思う。本当に撮る瞬間のことしか考えてない。一日の過ごし方はまだ考えているところだけれども、今後、日記は書いたり書かなかったりするかもしれません。日記も写真も、好きでやってるのか義務でやってるのか分からないぐらい、やらなかったら不安になるぐらい当た...
2022.12.14 14:11赤染晶子『じゃむパンの日』赤染晶子さんの『じゃむパンの日』読み終える。しみじみと良い本だった。もっと赤染さんのことを知りたい……どうすれば……と途方に暮れている。最初の頃の幻想まじりの勢いの良い文章も、その味わいを残しつつクリーンに仕上げられた最後の方の文章も、人の心根に訴えてくるという点で変わりはない。人情の話だよこれは。そして岸本佐知子さんとの交換日記のおかしみ!声を出して笑った。以下は北海道から京都へ戻ってきた赤染さ...
2022.12.12 14:38鎌倉殿の13人(第47回)昨日の鎌倉殿も素晴らしかった。「自分の想像を超えたところで息子が自立する瞬間」「自分の想像を超えたところで姉が手を差し伸べる瞬間」つまり一人で政治をまわしてきた義時に心から頼れる人間が戻ってくる瞬間、久しぶりに人と心を通わせた瞬間をかの有名な演説の場面に据える采配。人と人が分かり合える瞬間というのは想像を超えたところにあり、刹那的で脆くほとんど幻想だ。だからこそ尊い。そして分かり合えたことに気づく...