うすら笑い

子どもがしんどそうだったのと、私もしんどかったので仕事を休む。文藝夏号をパラパラと読む。柚木麻子さんとゆっきゅんの対談と、新胡桃さんの「何食わぬきみたちへ」、どちらも「うすら笑い」にどう相対するかという点で通じるようなところがあり良かった。「何食わぬきみたちへ」はうすら笑いの深層にメスを入れていく感じ(こちらはまだ途中)。対談はうすら笑いをどう受け止めどう切り返していくかというようなことが的確に言葉にされていて励まされる。どちらも人生レベルでもっと早く読みたかったと思う。

熱しやすく冷めやすい自分は今までいろんな分野に手を出してきた。その都度、どの分野にも、これを知らないあれも履修してないその良さが分からないなんて(好きという資格はない)、という人が入り口にいた。けれどもそれと同じように、そこを越えると、ゆっきゅんが最後に取り上げられていたような、何の役に立つとか、誰よりも知ってるとか考えずにただただ対象に愛を注いでいる人がいた。そういう人の存在が、対極にいるミーハーな自分を励ましてきたことを思い出す。

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