2021.08.31 14:51気が急く子どもが熱を出したので昼であがる。途中、昔住んでいた駅で下車して、よく同居人と行っていた店でお昼ご飯を食べる。あの頃は自由だったと思う。今が不自由というわけではないけれど、色々と急いて殺伐としている感じはする。子どもを迎えにいき、そこからは息をつく間もない。もっとゆったりとした気持ちで事にあたるにはどうしたらいいのだろう。
2021.08.31 13:24grapefruit vol.1「さんかく」 あとがき「grapefruit」をお手に取ってくださりありがとうございます。こうしてあとがきを読んでくださっていること、とても嬉しいです。この「grapefruit」は「女の子」をテーマにした小説を掲載するリトルプレスです。私は今まで(というか今も)女の子がテーマだったりフックになっている小説を好んで読んできました。そして小説を書き始めておよそ3年、書いてきたのはほとんど女の子の一人称の小説です。そうして...
2021.08.30 14:45対等性先日読んだ『ブラザーズ・ブラジャー』について少し考えている。「対等性」という言葉が筆者へのインタビューで語られていた。作中で大人はときに壁になって主人公の前に現れるが、それは通過儀礼的なものではなく、ふと日常に立ち現われる危機(それは友人との仲違いと同じような位置)として描かれている。また大人がひかりをもたらすシーンもあるけれども、それも年長者という立ち位置ゆえそうなっているわけではない。身をもっ...
2021.08.29 15:00第9回文学フリマ大阪のブースが【G-31】に決まりました文学フリマ大阪のブースが決まりました。詳細は以下の通りです。*** 【2021/9/26(日)開催/第九回文学フリマ大阪】 出店名: 淡々文庫 ブース: G-31 (2F B・Cホール) イベント詳細: https://bunfree.net/event/osaka09/***こんなご時世ですが、お近くの方は遊びにきてくださると嬉しいです。お待ちしています。
2021.08.27 16:04揺れ近所のカフェへ行く。店内には3カ月・3才・5才の3人の子どもを一人で連れてきている母親がいて、尊敬のまなざしでみてしまった。子どもを連れて出かけるというのはどんな場合でもものすごく体力がいることというのは、自身が親になって初めて気づいたことの一つだ。その母親は私の子どもを「赤ちゃん」と呼んだ。子どもは保育園では「お姉さん」と言われることもあるので、その差異がおかしくて笑ってしまった。一歳児というの...
2021.08.26 15:03留保やはり私は何か大切なことを言うとき、絶対に間違いないといった感じで言い切るのではなく、不安になりながら、本当にそうだろうかと疑いながら、それでも口を開く人が好きだ。多分それは、私が「大切なこと」に対して言葉を投げ返したとして、それをちゃんと受け取ってくれると思えるからだと思う。実際の生活でもインターネットでも、意見が違えたとき、正しければそれでいいとでもいう風に否定したり馬鹿にしたりするような、相...
2021.08.24 03:55辻村深月『琥珀の夏』自然の中で、こどもたちだけで考えて自身の言葉で語らせるという自由な教育を行っている学校がカルト宗教というレッテルを貼られている一方、家庭や(一般的な)学校は窮屈で画一的な教育を強いてくる。貼られた記号とその意味を入れ替えることで「普通」とは、「いい教育」とは何かと読者に問いかけてくる本書。けれどもその後「ミライの学校」の教育方針の穴や、家庭や学校という場の温かさも語られ、決してそれらは二項対立では...
2021.08.22 15:46反抗期最近子どもが「イヤイヤ」と口にするようになった。保育園の先生に「イヤイヤ言うときはまた来るから。その頃には今のことも思い出してあの頃はかわいかったなあなんて思うよ」と言われ、単純でわがままだとは思うけれど今のまま成長してほしくないなあなんて思った。最近、あのときの母は当時の私の向こうに、幼児の頃の私を見ていたのだろうなと、思春期の頃を思い出すことがあった。多分私もそういうふうになるのだろう。
2021.08.21 15:13奥田亜希子『クレイジー・フォー・ラビット』主人公が成長していく過程において五つの年代と、ままならない友情を描いた連作短編集。恋愛、進路といった青春小説に欠かせない要素はまるっとカットされていて、けれども、成長の過程を描くのが青春小説というのならこれは紛れもない青春小説だなあと思った。些細なことで大きく変わる女の子同士の人間関係が具に描かれていて、一話目を読み終えたときは女の子特有の痛々しくじっとりとしたお話的なものかと思いきや、そうした痛...