2022.03.31 13:34春は溶けて最終出勤日。朝の通勤、インディゴの「春は溶けて」を聴きながら、シャキーン最終回の感想を検索する。掃除のおじいちゃんとの別れで泣く。その時々の感情で動いてしまう、大げさで浅ましい、自分の嫌なところだ。それはやはり自己中心的な性格からきているのだと思う。とはいえ思い出しても泣けてくる。午後、ご挨拶のメールが来ていた。私もその方に挨拶のメールを送ったところだったので行き違いになった。その方のメールは丁寧...
2022.03.30 12:542022年の春のこと3月29日webちくまの「あなたが生き延びるための資本論 後編」読む。社会に対する不信感というぼんやりとした事柄も、卑屈になって垂れ流していた愚痴も、知識を得ることで解体できる。けれども自分で行うのはなかなかに大変で、だからこうして冷静に柔らかく解説してくれる文章に救われる。誰かや何かを救う(掬う)文章というのは、感傷的で感情的なフレーズだけではない。ずっとお世話になっていた清掃係のおじいちゃんに...
2022.03.28 12:23あと3日で消える世界今の職場の勤務も今週が最後。職場そのものというより、職場のある街ともう縁がなくなるのが寂しい。そこは3年ほど前まで3年間住んでいた場所で、現住所に引っ越してからは職場に通うことでその街とつながっていた。この2つ自分の街があるという感覚が結構好きだった。図書館カードも2枚ある。毎日同じ車両に乗っていて降りる駅まで把握しているメンバーたち。阪急電車の中からときどき見上げた昔住んでいたマンション。通って...
2022.03.27 14:28桜が満開になる前の京都思い立って京都へ。年末ぶり。子どもが生まれコロナもあって足が遠のいて2年ほど。こうやって思い立っていける距離なのだ、今だって、と思い直すような旅だった。この2年は泊まりが多かったこともあって綿密に計画を組んで出かけていたけれども、今日は行き当たりばったり。無計画は気楽でいい。けれどもあそこもここも行きたかったなと後悔することもあるので、どっちもどっちだと思う。先日、あさイチのインタビューで原田マハ...
2022.03.26 13:45頭痛昨日は最後の有休。西へ東へ移動し、自分のためには使えなかった。知らない街の知らない喫茶店でモーニング。以前、職場でお世話になった方々へ挨拶。自分の人生のおぼつかなさについて意味も理由もなく思い巡らせながら御堂筋線に乗っていた。行き先は終着駅だったから何も考えなくてよくて楽だった。疲れて22時に寝る。今日は病院と図書館へいき午後から昼寝。起きると夕方。ご飯とお風呂に入り就寝。起きていたいが頭が痛いの...
2022.03.25 08:10『彼女。 百合小説アンソロジー』百合小説アンソロジー『彼女。』面白かった!青崎さんご本人もツイートされていたけれども、「消費される百合」をテーマに「恋澤姉妹」と「百合である値打ちもない」が鏡写しになっていたのが面白かった。物語の結末は真逆だけれども、自身が百合に向ける視線に対して自覚的にさせられるという点で根っこは同じ。無自覚に有難がり、貶し、品定めするオタクを刺しにきてるのが面白かった。消費することは避けらない。ではどうする?...
2022.03.24 13:09百合今日も『彼女。』の続きを読んでいた。青崎さんご本人もツイートされていたけれども、「消費される百合」をテーマに「恋澤姉妹」と「百合である値打ちもない」が鏡写しになっていたのが面白かった。物語の結末は真逆だけれども、百合を消費することに対して自覚的にさせられるという点で根っこは同じ。無自覚に有難がり、貶し、品定めするオタクを刺しにきてるのが面白かった。消費することは避けらない。ではどうする?という問い...
2022.03.23 12:30青崎有吾「恋澤姉妹」百合アンソロ『彼女。』まだ途中なのだけれどもぜんぶ面白い!特に青崎有吾さんの「恋澤姉妹」が印象的だった。孤児だった恋澤姉妹は、ヌードデッサンを活動目的とするサロンに引き取られモデルとして育成される。「見られる」ために育てられた姉妹。サロンメンバーはよりよい作品を仕上げるという名目のもと、姉妹に徐々にきわどいポーズをとらせるようになる。そのとき姉妹は8歳と10歳。いやいやこれ「百合」と「百合オタク」...
2022.03.22 13:58彼女帰り道、本屋で「彼女」を買い、図書館で文藝春号を受け取る。一般文芸の中に百合を見つけていたタイプの人間なので、一般文芸から「百合です!」と銘打って出された「彼女」は告知なりで見かけるたび謎に緊張していた。まだ途中までしか読めていないし、作家さんイラストレーターさんの作品自体にいちゃもんをつけたいわけでは決してないのだけれども、各話にイラストつき扉がさしこまれているのがラノベに追従しているように見え...
2022.03.21 14:23一穂ミチ『今日の日はさようなら』2025年、高校生の明日子と日々人の前に現れたのは30年前の女子高生、今日子。ひと夏の3人の共同生活を描いた青春小説。知らないことを知るって、本を買ったり図書館に行ったり、先生とか親とかおばあちゃんに訊いたり、適当にやってみて失敗したり、お金か労力のかかるもののはずなんだけど、2025年に来てみたらこうしてすぐ分かる。一生知らないはずの知識がインターネットでいろんな人のところを回ってる。何をどこま...
2022.03.21 13:10小手鞠るい『早春恋小路上ル』著者が18才から28才になるまでの出来事を描いた自伝的小説。舞台は70年代から80年代にかけての京都。京都というキーワードに惹かれて手に取ったのだけれども、すごくよかった。現時点での今年一番。もっとも惹かれたのは、物語を駆動させる小手鞠さんの実直でエネルギッシュな文章と人柄。この小説を読む限り小手鞠さんは頭の回転が速く、アクティブで仕事もできる方なのだろうと思う。しかしそれを鼻にかける描写がひとつ...
2022.03.20 16:38地方の観光実家から少し離れたところにある観光地へいく。お堀が巡らされお屋敷が並ぶ城下町。風情はあるがひなびた田舎の、さらに駅から離れた場所なのだけれども、何年か前から観光に力を入れ始めたとのこと。大正時代に建てられた洋風建築があり、そこが観光案内所と物産品売り場を兼ねた場所になっていた。コンクリート打ちっぱなしの内装に、木箱を積み上げ無造作な感じを出しつつも、きちんと導線が考えられたディスプレイ、値札や商品...