2023.01.30 13:58いつでも会えるやがてうしなわれるまるい頬の流線。白い産毛。時は有限。そのことに耐えようとしているわたしがいつもいる。子どもが生まれてから、人はすぐに死んでしまうという事実の気配はより濃く生活に漂うようになった。それは絶望ではなく、希望でもなく、諦めに似ているけれども違う。ひかりのようなものだと思う。
2023.01.29 13:27平和友人2人と友人の子とわが子の5人でアンパンマンミュージアムへ行く。前に3人で会ったのは4年前で、そのときは川越で風鈴の綺麗な神社へお参りしたり、風情漂う街道で写真を撮ったり、駄菓子屋や日本酒のスタンドへ寄ったりした。もちろん子どもはいなかった。そのころの私たちに、次は自分たちの子どもと一緒にアンパンマンミュージアムで会うよと言っても信じないと思う。そのころすでに3人中2人は結婚していたので、ある程...
2023.01.27 14:31形式小説を書くのを休んで2ヶ月。毎朝ただの言葉をメモに書きつけているけれども、書くことなんて何もないのかもしれないという思いと、なんて拙いのだろうという思いが書いているあいだ、またそうでない時もずっとうっすらとある。意味のないことをしているという気持ちになる。意味を持たせようとすると、詩とか短歌とか小説とか、形式に縋ろうとしてしまう。縋るのではなく辿り着きたい。人に伝えようとするために形式はあるけれど...
2023.01.26 13:55歩くこと目の前の景色を愛せないなら逃げること心地いいと思える場所まで逃げることただしそれは探さなくてもいいただ心の違和に耳を澄まして歩くだけ…電車が目的地で停車したとき、私の足でないとこの電車を降りられないことが、ホームに足をつけることすらできないことが不思議で、しんどいと思うことがある。不思議だなあと思いながら、ほとんど条件反射で腰をあげる。
2023.01.25 13:38雪が降る町murmur2号入稿。日記本づくりに入る。2022年4月から2023年3月までの1年をおさめた本になる予定。murmurを作りながら、日々言葉を書き連ねながらぼんやりと考えていたのは、日記本はmurmurのように日記帳をそのまま引っ張ってきたものというより、読んでくれる人と一年を一緒に過ごすような本にしたいということ。一年前の今日この人はどう過ごしていたんだろうとページを開き、ああなんかごちゃごち...
2023.01.24 14:09プライド先週の舞いあがれについて「山田さんも本当は舞ちゃんがいい子だってわかってる。けれどもそれを認めると自分が大切にしてきたものが崩れてしまうから素直になれないのだと思う」とツイートされている方がいて、そうだよねえと思った。そして10代後半から20代初めの自分もそうだったなあと思った(というか今もその向きはある)。相手の性分や言い分や実力は分かっているし認めたい。けれどもそうすると積み重ねてきた時間とか...
2023.01.23 14:17いるだけで毎日片道5キロ自転車で通勤していたものの、寒さのあまり今年に入ってからは電車通勤に切り替えている。毎日使うようになった駅には「赤ちゃんにもお母さんにも優しい分娩」をうたった産婦人科の広告がどどんと掲示されている。お腹を痛めて産まないと子どもを大切にできないという説についてふと考えたので、自分の実感を書き残しておく(そんなことを言う人はもうそういないと思う(思いたい)けれど)。子どもと日々接しながら...
2023.01.22 15:55いつから朝起きたとき子どもになんの夢を見たか尋ねてみた。するとカラスが松葉のところにいたとのことだった。「マツバ」とはほんとうに松葉なのだろうか。カラスは黒い色をしていたのだろうか。きっと私が想像しているよりも夢の世界は複雑なのだろうと、言葉の向こう側を意識する。そういう過程を面白がるぐらい、いつもの私は結構、人の言葉をそのまま受け取ってしまう。どうして言っていることがすべてだと思ってしまうようになるのだ...
2023.01.19 14:07場所向上も改善も利益もない言葉をこれからも書き連ねていく。日記でも詩でも小説でもないとるに足りないもの。そんなものでもここにあっていいということ。私は私の場所をつくっているから、あなたもいつでも遊びにおいで。私はインターネットが好きです。…したいことばかりが頭に浮かんでそればかり考えている。むかしはこういう同じところをぐるぐる回ってばかりの自分が嫌だった。けれどもこういう時間で人生がいっぱいになるのも...
2023.01.17 00:38池田彩乃『別の星から降ってきたみたいだ』池田彩乃さんの『星渡りの便り 別星号』に入っていた『別の星から降ってきたみたいだ』読み終える。目に映る情景と心象がそのまま切り取られて、紙のうえに丁寧に貼り付けられている。なんて嘘がないのだろうと思った。過去から届くひかりは別の星から降ってきたひかりだった。中高生の頃、個人サイトに詩と日記のあわいのようなものを書いていた。ガラケーで写真を撮って貼り付けていた。そのころの「書くこととは」とか考えずに...
2023.01.13 15:21わくわくすることいつかあなたに読まれるまで眠る言葉を胸に持ちつづける。走ってもいい。踊ってもいい。歌ってもいい。ただいま、わたしは眠っていたい。眠るあなたを待つ、ということをしてみたい。…最近は上のような、ただの願望みたいな言葉を書きながら、murmur2号の準備をしている。秋ごろ、善行堂さんに寄ったときの日記にこんなことを書いていた。この日記も、未来に向けて、過去をのこしていくような感覚で書きたい。死んだ後のこ...