2022.09.15 13:53心の違和栄誉とか地位とか外的要素でも、努力とそれによる技術という内的要素でも。何かを「すごい」と思う気持ちは目を眩ませる。自分についた傷を見えなくさせる。そうあるべきだというマジョリティ側から発せられるもっともらしい言説はいつだって強い。眩しい。それをすごい、素晴らしいと思う気持ちは、それによってつけられた傷を覆い隠す。傷をつけられたことに気づけない。「私は傷ついていたのだ」「本当は嫌だったのだ」と後で気...
2022.09.14 13:11奥行き相変わらず京の記憶アーカイブで石井氏の写真群を見ている。写っている人たちはみなやわらかい表情をしている。カメラを向けられてかしこまっていたり、物珍しそうにこちらを見ていたり。明治大正の人たちも私のように生きてたんだなという当たり前といえば当たり前の感慨に耽る。風景にしてもそのときの空気感が伝わってくる。彼の写真には奥行きがある。それは彼が「撮ること」を愛していたからだと思う。写真は星のひかりのよう...
2022.09.13 12:43しっかりしたい保育園のお迎えで他の子のお母さんたちと一緒になる。今預けているところは年度末で満期なので話題は来年からどこへ預けるかというところへ。保育園に入れる保証がないので、ある方は幼稚園と保育園の併用をするとのこと。そんな手があることを知らなかった。その方によるとそもそも今の園に通えているのも奇跡らしい(待機児童的に)。それも知らなかった。今あるこの状況はラッキーらしく、しかしラッキーが続くとは限らない。家...
2022.09.12 15:13積読有休を取って子どもの保育園見学へ。帰りにスーパーへ寄る。平日昼のスーパーは休日よりもゆったりしていた。ぞろぞろお弁当を買う作業着を着た男の人たち。「休憩中」というプレートを胸につけた従業員。みんな働いてるんだなあとなんとなく心強く思う。家へ帰りご飯を食べたところでフォロワーさんのインスタライブ(本棚ツアー)が始まる。私も家を買ったらこんな風にしたいなと思っているぐらいには憧れているのでわくわくしっ...
2022.09.10 12:56カメラ朝から掃除。公園で遊び図書館で本を返し借りて、買い物へ行こうとしたところで近くの神社で縁日がたっていることを知り自転車を走らせる。縁日はこじんまりとしていたけれども、えびすさんにまつわる漫談(勧進?人形劇?)が境内で催されたりしていて賑やかだった。傍では風車やちゃちなおもちゃが売られていて紙芝居やさんのような、タイムスリップしたような感じ。摂社の厳島神社はきちんと池に浮かんでいて、そこで鯉にエサを...
2022.09.09 13:48幸福図書カードを買うのに販売店を検索したら、こんなところに、という場所に街の本屋さんがあった。通勤路に大型書店はあるものの少し遠回りしないといけないし何より駐輪場に止めるのに手間取るので、帰り道にすっと寄れるその店舗はありがたかった。そこで同居人の誕生日プレゼントとして図書カードを買ったのがおととい。今日は河出の「スピン」の定期購読を申し込みに行った。新しい中継地点ができて嬉しい。ビゴの店で予約してい...
2022.09.08 13:21整理昨日の日記を読み返して思ったことを少し整理。「名前のない関係」だから素晴らしいのでない。その人たちだからこそたどり着いた関係だから素晴らしいのであり、結果的にそれが「名前のない関係」だったということ。だからありたいのは「名前のない関係」ではなく真摯に相手と向き合って調整していく関係だということ。「名前のない関係」という固有名詞を目指すと、不均衡なパワーバランスによって成り立つ関係性が生まれてしまう...
2022.09.07 13:40名前のない関係名前のない関係に惹かれる。けれどもその中には偏ったパワーバランスの元に成り立っているものもあるのではないだろうかと考えるようになった。名付けること(縛り縛られること)で得られる安心があることを無視してはいないか。その安心を否定的に扱ってはいないか。名付けないことで維持されている(縛られていない)関係が気持ちいい、上手くいっていると思っているのが片方だけの状態こそ否定されるべきだということ。なんにせ...
2022.09.06 13:50雑記家に帰るとフリーペーパーをお送りした方からハガキのお返事がきていた。ハガキのイラストや文字や文面からその人らしさが滲みでていて嬉しくなった。ますます個人サイトをしていた中高生の頃を思い出す。さっそく一部大切そうに持って帰った方がおられるとハニカムブックスさんからリプライをいただきまた嬉しくなる。私はこういうことがしたかったのだなとじんわり思う。最近は日記のことばかりだけれども、毎日小説も書いている...
2022.09.05 13:36穏やかさを探していくどこで覚えたのか「寂しいと台風が来ちゃうよ」と子どもが言っていた。昨日の日記に書いた善行堂さんでのやりとりや、上井正三の詩の静けさや、上林暁の随筆のあたたかさの余韻で今日も生きていた。心はひどく穏やかで、こういうものをこれからも探していけたらと思った。私は一人で作ってきたしこれからも一人で作っていくけれども、その過程で他の誰かと関わることはずっと続けていきたい。それは質とか価値とかのためでなく、実...
2022.09.04 15:09京都へでかけた日のこと、他2日2022/09/02(金)華族アンソロ。京都に残った公家華族を中心に据えたいと考えていたものの、具体的な暮らしがイメージができず悩んでいたところ石井行昌という人物に行き当たる。石井氏は明治中頃から大正にかけて京都の写真を撮影していた子爵。アーカイブに残された彼の写真はどれも素朴で写っている人物の表情も柔らかく惹かれるものがあった。夜はひたすらフリーペーパーを折り、手帳の日記を書く間も無く眠る。*2...
2022.09.01 13:46しあわせな季節熱い空気に混じる一筋の冷たい風。季節の変わり目はなにをしていても懐かしい。私はこの頃の京都が好きだった。紅葉より、どこにいてもちゃんと高くに見える空の水色が、私のなかの秋の京都だ。部屋のドアがずらりと開け放たれた寮の廊下、屋上から見える家々。具体的なことは一つも思い出せないのに、いいことばかりではなかったのに、自転車で風をきれば懐かしさに心が浮きあがる。しあわせな季節だ。